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●サステナブルな生産
パンヤ科・パンヤノキ属の喬木の蒴(さく)果から採取できる繊維でカポックのことを別名パンヤとも言いますが、同じパンヤ科のキワタとは異なる繊維です。
＊ちなみに、カポックはマレー語で「繊維」の意味。
栽培条件
巨大樹木(高さは15～30m)の蒴(さく)果は紡錘状になっておりこの蒴果の表皮細胞の突出成長したもの。
3～4ヶ月で成熟し、蒴が褐色になり、その表面にしわができると蒴を破って繊維が取れます。
一つの蒴果から平均4.5ｇの繊維が取れ採取後、天日干しをして、圧縮梱包し輸送されています。

●植物由来
原産地はアメリカの熱帯地方あるいはスリランカ地方の原産とも言われています。
現在の主産地はインドネシア。その他インド､タイ､フィリピン等の熱帯地方で多く栽培されています。

●低環境負荷性
また、カポックは農薬や肥料、水やりがほとんど不要な植物であり、環境負荷が非常に小さい素材です。

●軽量繊維
カポックは繊維が中空構造で、コットンの約8分の1の軽さの素材です。

●吸湿発熱性
湿気を吸って暖かくなる吸湿発熱機能を持っており、羽毛に匹敵する程でコットンと同等以上の暖かさを保ちます。

●抗菌性
黄色ぶどう球菌の繁殖に対して強い抵抗力を持っています。
＊一般社団法人ケケン試験認証センター中部事業所調べ

●多用途
繊維が中空構造疎で疎水性があるため自己の重量の35倍の量を浮かせることができるといわれています。
浸水後一ヵ月でも26倍もの量を浮かせることができる撥水性に優れ、軽量である第二次世界大戦頃までは救命胴衣や救難用の浮き輪にも利用されていました。
今でも、競艇業界や海上自衛隊では救命胴衣のことをカポックと呼んでいるそうです。
その他、枕綿、布団綿の詰め物としても使われています。

また、カポック繊維は天然素材であるため、肌触りがよく、アレルギーを引き起こしにくいというメリットがあります。
一方で、カポック繊維は繊維が短いため、紡ぎにくく、加工が難しく燃えやすいというというデメリットもあります。

近年、この繊維が油を大量に吸収することが発見され、油吸収材として使用されるようになった他、
軽量なのに、ダウンと同程度の暖かさを得られ農薬・化学肥料を使わず、樹木を切り倒す必要の無いアニマルフリーな素材であることから、地球に優しいエコロジー素材として関心が高まり、再注目されています。